UMPC選びで重要になるのが、CPUの性能。CPUは処理能力に直結するので、快適さに大きく影響する。
ここでは、UMPCに搭載されているCPUを性能順に紹介していこう。
表の見方を簡単に解説すると、物理コア数とは演算を行うコアの数。 数が多いほど複数の処理を効率よく行える。スレッド数はWindows側が判断するコアの数です。いずれも数が多いほどプラスだが、コア自体の性能差もあるので、コア数・スレッド数が多ければ、必ず性能が上というわけではない。
消費電力はバッテリー消費に影響を与える。少ないほど優秀だが、性能の高いCPUは高くなる。消費電力が高いと発熱も多くなるケースが多く、ファンがうるさくなる可能性がある。
評価については5段階評価。★5は重めのゲームもできる。★4は大抵のゲームは可能。★3はブラウジングや動画の視聴など一般的な用途は快適、★2はやや快適、★1はやや操作は重いという目安にしてほしい。
- Intel Core i7-1195G7
- AMD Ryzen 7 4800U
- Intel Core i7-1160G7
- Intel Core i5-1135G7
- Intel Core i5-1035G7
- Intel Core i7-8500Y
- Intel Core i3-10110Y
- Pentium Silver N6000
- Intel Core m3-8100Y
- Intel Celeron J4125
- Intel Celeron N4120
- Pentium Silver N5000
- Intel Celeron N4100
- Intel Celeron J3455
- Intel Pentium N4200
- Intel Celeron 3965Y
Intel Core i7-1195G7
- 世代
- 第11世代
- 発売年
- 2021年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 8
- 消費電力
- 28W
- 評価
- ★★★★★
- 採用UMPC
- GPD WIN MAX 2021
シングルコアの最大クロックは5GHzに到達し、ノートパソコン用途としてはトップクラスの性能を誇り、GPU機能も内蔵。2021年8月現在、UMPCのCPUとしては最高峰と言ってよいだろう。
AMD Ryzen 7 4800U
- 発売年
- 2020年
- 物理コア数
- 8
- スレッド数
- 16
- 消費電力
- 25W
- 評価
- ★★★★★
- 採用UMPC
- GPD WIN MAX 2021
UMPCでは珍しいAMDのCPU(MPU)。グラフィック機能も内蔵する。最新世代よりは、1世代前になるが、性能と消費電力は優れている。
Intel Core i7-1160G7
- 世代
- 第11世代
- 発売年
- 2020年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 8
- 消費電力
- 15W
- 評価
- ★★★★★
- 採用UMPC
- OneGx1 Pro
Core i7-1195G7同様、11世代のCPUだが登場は1年はやい。シングルコア性能は約30%ほどCore i7-1195G7に劣るものの、UMPC用CPUとしては十分に高速。
Intel Core i5-1135G7
- 世代
- 第11世代
- 発売年
- 2020年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 8
- 消費電力
- 28W
- 評価
- ★★★★
- 採用UMPC
- GPD WIN3
11世代のミドルレンジモデル。後述するi5-1035G7の改良版で、軽量な動画編集程度ならこなせるレベル。
Intel Core i5-1035G7
- 世代
- 第10世代
- 発売年
- 2019年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 8
- 消費電力
- 28W
- 評価
- ★★★★
- 採用UMPC
- GPD WIN3
10世代のミドルレンジで、重めのゲームでなければ十分に遊べるレベル。
Intel Core i7-8500Y
- 世代
- 第8世代
- 発売年
- 2018年
- 物理コア数
- 2
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 5W
- 評価
- ★★★
- 採用UMPC
- Reevo Pro
第8世代と少し古いが、十分に現役の性能を誇る。最大4.2GHzで一時的な高負荷にも耐えてくれる。
Intel Core i3-10110Y
- 世代
- 第10世代
- 発売年
- 2019年
- 物理コア数
- 2
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 9W
- 評価
- ★★★
- 採用UMPC
- OneMix3S+
低電力で比較的ローコストなCore i3の10世代。
Pentium Silver N6000
- 発売年
- 2021年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★★★
- 採用UMPC
- GPD Pocket3
Jasper Lake世代のモバイル用プロセッサ。UMPCで人気のIntel Core m3-8100Yと匹敵する能力を持つ。
Intel Core m3-8100Y
- 世代
- 第8世代
- 発売年
- 2018年
- 物理コア数
- 2
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 5W
- 評価
- ★★★
- 採用UMPC
- One-Netbook A1、OneMix 1S+、OneMix 3S+、Magic-Ben MAG1、GPD Pocket 2 2021、CHUWI MiniBook
多くのUMPCが採用するCPUで、Web閲覧や動画再生など、大抵の作業なら快適に行える。しかし、動画編集や3Dゲームで遊ぶのはやや厳しいだろう(DQ10のような軽量なゲームなら問題ない)。
Intel Celeron J4125
- 世代
- 第9世代
- 発売年
- 2019年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 10W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
- CHUWI MiniBook(2022)
第9世代の格安モデル。シングル性能は低めだが、物理4コアでマルチ性能はIntel Core m3-8100Y以上
Intel Celeron N4120
- 発売年
- 2019年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
- GPD Micro PC 2021Ver
ローエンド帯のCPUとしては比較的新し目。7~8年前のミドルレンジ程度の性能はあるので、基本的な操作はとくに問題ないだろう。
Pentium Silver N5000
- 発売年
- 2017年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
- MAL-FWTVPCM1
低価格用CPUだが、後述のN4100とそれほど性能は変わらない。
Intel Celeron N4100
- 発売年
- 2017年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
- Reevo
ローエンドで発売も2017年と古めだが、前バージョン(N4000)と比べると大幅な強化があってそれなりに利用できる。ゲームや動画編集は難しいだろう。
Intel Celeron J3455
- 発売年
- 2016年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 10W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
Celeron N4100よりもやや劣る性能。Amazonで販売されている謎の7インチUMPCが採用しているが、価格を考えれば妥当だろう。
Intel Pentium N4200
- 発売年
- 2016年
- 物理コア数
- 4
- スレッド数
- 4
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★★
- 採用UMPC
- Nanote P8
ドン・キホーテが販売する超格安UMPC・Nanote P8が採用するCPU。性能は最低限だが、Web閲覧や一般的な動画再生程度なら問題ない。4K動画の再生などは問題が出てくる。
Intel Celeron 3965Y
- 発売年
- 2017年
- 物理コア数
- 2
- スレッド数
- 2
- 消費電力
- 6W
- 評価
- ★
- 採用UMPC
- GPD Pocket2S
UMPC用CPUとしてもかなり性能は低い。あまりおすすめはできない。
以上です。